鈴木達央 Tatsuhisa Suzuki Official Website

DIARY

憂国のモリアーティ

2020年11月23日

ブリッツ・エンダース 役として出演しました。
今回の役柄は選民意識の高い伯爵の役。
芝居だからこそできる状況をとても楽しく堪能させていただきました。

彼は自身の猟場にて人間狩りをしていました。
自分よりも位の低い、扱いを自分自身で決められる状況に陶酔し、選民意識を強くした人です。
普通に生活していたら、なかなか理解し難い人ですね。
そんな彼が豪華客船に乗り、モリアーティと邂逅、彼らに翻弄されます。

今回はとても変化球な芝居を多用し、俺の中で温めていた「俺の、見たことがあるようで見たことのない芝居」を目指しました。
今まで様々な役を演ずる機会に恵まれてきましたが、こうした飛び抜けて一般的な理解が及ばない役というのはなかなかに稀有です。
こうした役は、皆さんの中で思い描くクズ感が強く、実は雰囲気で演じれてしまう事も多い役処です。
そこを避けるためにも、そこに甘えないためにも、日頃から気付いた感性を自分の引き出しに入れ、保存しておくことが必要と考えてきました。
ですので、個人的には「やっと、それらを発揮できる」という気持ちの中、マイク前に向かいました。

アフレコはコロナ禍の影響で三人ずつの収録。
必死に叫ぶも相手役がおらず、なかなかに寂しい思いもありました。
ですが、外の待機場所では次の組の壮馬や日野っち、拓が聴いてくれていて「良い刺激、貰ったよ」と声をかけてくれたので、その寂しさも消えましたね。すれ違う程度の会話ですが、この環境の中では大切な会話です。

エンダースを演じる際は、ヒステリックでありながら、彼なりの思慮深さと、彼なりの正義、彼なりの王道を意識しました。
声の裏返り、声の震えなども全て計算し、台詞の中に入れ込んでいます。
言葉で説明するも、怒りながら、困惑しながら、言い訳しながらの台詞が多かったので、それらを内包しつつ、台詞をどうやって皆さんに聞こえ易くするか、というところは特に気を配った箇所でもあります。

もしよろしければ、それらを加味した上でもう一度視聴していただけると、また違った発見があるやもしれません。

にしても、豪華客船に貴族に犯罪者とくると、某黒い執事の時の白い子爵を思い出したりもします。
ネットにて、いつでもレンタルや視聴ができる時代にもなりました。
ご興味あれば、そちらも是非。