鈴木達央 Tatsuhisa Suzuki Official Website

DIARY

かつて神だった獣たちへ

2019年10月9日

ロイとして参加させていただきました。
苛烈な中での彼の生き方というものは、とても常人には理解できないところがあります。ですがその一方で、彼の捨てきれない人情と縁というものを大切にしながらマイク前に向かわせていただきました。
実は今作の音響でお世話になった小泉氏とは縁深く、もう10年以上の付き合いです。一緒にくだを巻きながら酒を飲む事もあったり、彼の誕生日に使わなくなってしまったサーフボードをあげたり、と意外に縁が多かったりします。
ロイの生き様もそうだと思うのですが、人には見えない縁やその人だけが理解しているだけで良い人付き合いがあったりします。
ロイは様々な思いを自分で精算した結果、それは人々に牙を剥くことになってしまいました。

人は些細なことで違う選択をし、そこに邁進する事もあります。彼はそれを理想とし、生き抜いたのかなと個人的には感じます。
彼の最後を収録した時は、精神的にかなり不安定な時期で、音響スタッフの方々には収録の時以外も本当に支えていただきました。
収録の際、小泉氏に「タツの好きなタイミングで大丈夫だからね」と言われた事でどれだけ救われたか。
声がぶっ壊れてもいい、彼に気持ちの全てが乗るのならこの身を粉にして良いと思いながら最後までマイク前にいました。

まとまりのない文章ですが、俺にとって「かつて神だった獣たちへ」は文字通り、声で獣を表現しながら生き切った作品でした。

ほんの少しでも、それが皆さんに伝わっていたら幸いです。